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不妊治療は“菌活”の時代へ?妊娠率とマイクロバイオームのお話

2026/06/04#研究論文ご紹介

“見えない菌のバランス”が妊娠に関係しているかもしれません

最近、不妊治療の世界で注目されているのが、マイクロバイオーム(細菌環境)です。これまで 「子宮の中は無菌」と考えられていました。しかし最新研究では、
🌸 腟
🌸 子宮内膜
🌸 卵管
🌸 卵巣
にも細菌が存在していることが分かってきました。

そして、その“菌バランス”が、
👶 妊娠率
🥚 着床
🤰 妊娠継続
に関係している可能性があるのです。

そもそも“マイクロバイオーム”って何?

マイクロバイオームとは、 体の中にいる細菌たちの集まりのことです。女性の腟では、🌸 Lactobacillus(ラクトバチルス)という“善玉菌”が多い状態が理想とされています。

🌸ラクトバチルスってどんな働きをするの?

ラクトバチルスは、という働きをしています。
🍋 乳酸を作る
🛡️ 腟内を酸性に保つ
🦠 悪い菌を増えにくくする
つまり、「妊娠しやすい環境づくり」を助けてくれているのです。

“菌バランス”が崩れるとどうなるの?

善玉菌が減ると下記の嫌気性菌が増えやすくなります。この状態を、 「ディスバイオーシス(菌バランス異常)」と呼びます。
⚠️ Gardnerella
⚠️ Atopobium
⚠️ Prevotella

研究では、下記との関連が報告されています。
📉 着床率低下
📉 IVF成功率低下
📉 流産
📉 早産

慢性子宮内膜炎とも関係している?

最近では、慢性子宮内膜炎(CE)との関連も注目されています。慢性子宮内膜炎では下記がよく見られることが報告されています。
📉 ラクトバチルス減少
🦠 悪い菌の増加

さらに、💊 抗菌薬治療で着床率や妊娠率が改善する可能性も示されています。ただし論文では、「 すべての患者さんに効果があるとは限らない」ことも強調されています。

着床不全(RIF)とも関係する?

研究では、 「何度移植しても着床しない」反復着床不全(RIF)の方では、
⚠️ ラクトバチルスが少ない
⚠️ 子宮内細菌バランス異常
これらが多いことが報告されています。

🌸 Lactobacillus優位の子宮環境では、 妊娠率・生児率が高い可能性が示されています。

プロバイオティクスは効果あるの?

最近は、下記の研究も進んでいます。
🦠 プロバイオティクス
🌸 腟内善玉菌補充

✨ とくに腟から投与するタイプは、下記につながる可能性が報告されています。
📈 ラクトバチルス回復
📈 妊娠率改善

ただし、
⚠️ 「どの菌を使うべきか」
⚠️ 「誰に効果があるか」
はまだ研究途中です。

PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)とも関係?

🥚 この論文では、PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)と腸内細菌の関係も紹介されています。PCOSでは、📉 善玉菌減少⚠️ 炎症性細菌増加が報告されており、🍩 インスリン抵抗性⚡ 慢性炎症🧬 ホルモン異常との関連が考えられています。

子宮内膜症とも関係する?

子宮内膜症の患者さんでは、⚠️ ラクトバチルス減少⚠️ 細菌多様性増加が報告されています。

⚠️つまり、 “菌バランスの乱れ”が、🔥 炎症🥚 妊娠しにくさに関わっている可能性があります。

妊娠中も“菌環境”が大切

妊娠中は、🌸 Lactobacillus crispatusが多い環境だと、✨ 流産リスク低下✨ 早産リスク低下につながる可能性が報告されています。

⚠️逆に、 BV(細菌性腟症)様の状態では、📉 流産📉 早産リスク増加が示されています。

今後は“菌を整える不妊治療”へ?

研究では、🦠 プロバイオティクス💊 抗菌薬🥗 食事改善🧬 マイクロバイオーム移植なども検討されています。

将来的には、
✨ 「その人に合った菌環境を整える治療」が、 妊娠率改善につながる可能性があります。

ただし、まだ“研究途中”です

ここはとても重要です。論文でも、⚠️ 検査方法が統一されていない⚠️ 本当に原因かは未確定⚠️ 研究結果にばらつきがある、と説明されています。

💡つまり、 「とても期待される分野」ではありますが、まだ標準治療として完全確立した段階ではないということです。

まとめ

🦠 腟・子宮・腸内の細菌バランスは妊娠に関係する可能性
🌸 ラクトバチルス優位の環境が重要
🥚 着床不全や慢性子宮内膜炎との関連も注目
🍩 PCOSや子宮内膜症とも関係する可能性
🌿 プロバイオティクス研究も進行中
 
🔬 ただし、まだ研究途中の分野で、妊活というと🥚 卵子🧬 精子🏥子宮に注目しがちですが、 “見えない菌バランス”も、これからの不妊治療では大切な視点になっていくかもしれません。

📚出典

Hiratsuka D, Matsuo M, Hirota Y.
The reproductive tract microbiome and female fertility: dysbiosis, disease links, and emerging therapeutic strategies.
Fertility and Sterility. 2026;125(4):574-582.

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