不妊治療(望妊治療)の費用と助成、お支払い方法についてのページです。
2024年6月1日に改訂された内容です。
保険診療(3割)には消費税はかかりませんが、自費診療(10割)の場合には消費税が発生します。
目次
・ 男性検査診療費
・ 先進医療の費用
・ 保険外診療費用(全額自己負担)
・ 入院費用について
・ 書類などの費用
・ お支払いについて
・ 助成や医療費控除について
【保険診療開始前セット検診(採血検査・自費)】
「より自然で、より早い妊娠」を目指し、不妊症の保険診療開始前におすすめしている採血検査です。この検査結果も踏まえ、追加検査や治療計画作成をしていくことになります。
女性 11,440円(税込)
抗精子抗体・クラミジアIgG/IgA・Hba1c・ビタミンD・亜鉛
男性 10,340円(税込)
男性ホルモン・造精機能刺激FSH・男性ホルモン生成刺激LH、クラミジアIgG/IgA・梅毒・B型肝炎・C型肝炎
【選定療養の費用】
保険診療・保険外診療に関わらず自費にて徴収するものとして届出ている選定療養です。
- 望妊治療センター日曜祝日の診療(時間外選定療養費):1日につき750円
(保険診療での時間外や休日の追加算定は行いません) - 精液採取室(採精室)の利用:1回につき550円
- 希望による精子凍結保存費用:11,000円
- 希望による精子凍結の1年間の延長保存費用:7,700円
- 託児利用:1回550円(税込み)託児室利用料:1回につき550円
(事前申込書や予約必要、初診ではご利用いただけません)
【保険診療費用】
保険診療の自己負担額は、基本、下記の3割が自己負担になります。
なお、高額療養制度(限度額認定証)により、月当たりの支払いを限度額までにできます。
限度額認定証については、保険組合にご確認ください。
1.一般不妊治療(タイミング法・人工授精)
- 初回の治療計画開始にあたっては夫婦一緒の受診が必要です。
また、一度は婚姻関係が記載された住民票(発行から半年以内)の提出が必要になります - 受診された夫婦それぞれ一般不妊治療管理料:自己負担額750円(3ヵ月に1回)
- 実施した検査や治療により診療費の自己負担があります。
- 人工授精の費用は女性に請求されます。
(1,820点で18,200円、3割負担で5,460円)
2.生殖補助医療(体外受精/顕微授精/胚移植)
- 女性年齢および胚移植回数で制限があります。
(40 歳未満では最大6回、40~43 歳未満では最大3回、43歳以上は適用なし) - 初回の治療計画開始にあたっては夫婦一緒の受診が必要です。
- また、一度は婚姻関係が記載された住民票(発行から半年以内)の提出が必要になります。
- 受診された夫婦それぞれ生殖補助医療管理料:自己負担額900円(月ごと)
下記のご本人負担は女性の診療費として取り扱われます。
2-1.卵巣刺激および卵胞発育モニタリングの費用
2-2.採卵基本料:9,600円(採卵数が0個の場合)
※採卵数ごとに下記を加算
採卵数ごとに加算される費用 | |
---|---|
1個 | 7,200円 (合計16,800円) |
2~5個 | 10,800円 (合計20,400円) |
6~9個 | 16,500円 (合計26,100円) |
10個以上 | 21,600円 (合計31,200円) |
※麻酔は別途 |
2-3.媒精法(通常媒精・顕微授精・両方実施Split)
- 通常媒精:12,600円(個数に関わらない・新鮮精子加算含む)
- 顕微授精(ICSI):下記の表を参照
顕微授精(ICSI)の費用 | |
---|---|
1個 | 14,400円 |
2~5個 | 20,400円 |
6~9個 | 30,000円 |
10個以上 | 38,400円 |
※両方実施の場合は、媒精4,800円(半額)+ 顕微授精費用
※新鮮精子使用の場合は、3,000円を加算
※TESE精子使用の場合は、15,000円を加算
2-4.受精卵培養の費用(採卵翌日から受精した個数ごと)
受精卵培養の費用(採卵翌日から受精した個数ごと) | |
---|---|
1個 | 13,500円 |
2~5個 | 18,000円 |
6~9個 | 25,200円 |
10個以上 | 31,500円 |
2-5.胚盤胞加算(胚盤胞培養の個数ごと)
胚盤胞加算の費用(胚盤胞培養の個数ごと) | |
---|---|
1個 | 4,500円 |
2~5個 | 6,000円 |
6~9個 | 7,500円 |
10個以上 | 9,000円 |
2-6.胚移植
胚移植の費用 | |
---|---|
新鮮胚移植 | 22,500円 (AHA込:25,500円) |
融解胚移植 | 36,000円 (AHA込:39,000円) |
2-7.胚凍結保存
胚凍結保存の費用 | |
---|---|
1個 | 15,000円 |
2~5個 | 21,000円 |
6~9個 | 30,600円 |
10個以上 | 39,000円 |
【生殖補助医療(体外受精)のモデル費用】
【男性検査診療費】
【先進医療の費用】
下記の先進医療については、自費診療になりますが保険診療と併用できます。
- 強拡大顕微鏡を用いた形態学的精子選別術(IMSI)(先進医療):自費 11,000円
→強拡大の顕微鏡を用いて、成熟精子の選択を行う技術です。 - 子宮内細菌叢検査(EMMA/ALICE検査)(先進医療):自費 45,320円
→子宮内細菌叢が正常であるのか、異常であるのか、またその菌の種類の組成を判断する検査です。 - 子宮内膜受容能検査(ERA検査)(先進医療):自費 94,820円
→子宮内膜を採取し、次世代シークエンサーを用いて遺伝子の発現を解析し、内膜組織が着床に適した状態であるのかを評価する検査です。 - タイムラプス培養:自費 23,000円
→培養器に内蔵されたカメラによって、胚培養中の胚を一定間隔で自動撮影し、培養器から取り出すことなく、正確な胚の評価が可能となる技術です。 - 膜構造を用いた生理学的精子選別術:自費 25,000円
→マイクロ流体技術を応用したデバイスを用いて精子選別を行います。
【保険外診療での生殖補助医療の費用】
「女性年齢43歳以上」「保険診療回数を越える」「保険医療でも先進医療でもない」 これらの治療費は、全額が自己負担になります。
この費用算定にあたっては、保険費用や先進医療として設定があるものは該当費用の10割負担とさせていただきます。
該当項目がない治療については診察室でご確認ください。
【入院費用について】
1.保険医療養担当規則(入院診療分)
2.食事療養について
当院では入院時食事療養(Ⅰ)・食堂有の届出を行っており、管理栄養士によって 管理された食事を適時に、適温で提供しています。
1食につき自己負担額490円、これに1日当たり栄養管理実施加算40円が追加されます。
3.病床について
- 4人室(3室):差額料金は必要ありません
- 個室(トイレなし)4,400円
- 個室(トイレあり)6,600円
- テレビモニター 550円/日
- イヤホン660円
- 洗濯機 200円/回
- 乾燥機 300円/30分
- 病衣 550円/1日
- 緊急セット1,100円
4.院内設備備品(無料)
- 空調設備(部屋単位で調整)
- 冷凍冷蔵庫(共用)
- 電子レンジ(共用)
- シャワー(共用)
- ヘアードライヤー(共用)
- WiFi環境(無料)
- 病床ごとに懐中電灯・防災セットを用意しています
【書類などの費用】
- 証明書(医師署名が不要なもの)2,200円
- 証明書(医師署名が必要なもの)3,850円
- 診断書(当院書式)3,850円
- 診断書(任意保険など)9,900円
- 面談料(保険会社など)22,000円
【お支払いについて】
- 診療費のお支払いは、現金またはクレジットカード(VISA/Masterのみ)になります。
- 当院では医療の透明化や患者さまへの情報提供を積極的に推進していく観点から、 領収書を発行する際に、個別の薬剤の名称や行った検査の名称・算定項目が分かる明細書を無料で発行しております。
- 公費負担医療の受給者で医療費の自己負担のない方についても、無料で発行いたします。
また、明細書発行を希望されない場合は受付にお申し出ください。 - 当院ではレセプトの電子請求を行っています。
- 毎月はじめての受診時には保険証(マイナンバーカード)の提示をお願いします。
(保険証が変わった方も必ず提示ください)
不明点などあれば職員にお声かけください。
【助成や医療費控除について】
- 月単位での保険診療費が高額になる場合は、限度額までの支払いで済む高額療養制度があります。お手持ちの保険証の保険者にご確認ください。
- 家計を一にするご家族の年間総医療費(保険診療分だけでなく自費診療分も)を確定申告で医療費控除の申告をすることができます。領収書を大切に保管してください。
- 自治体によって不妊治療や不育治療の診療費用について助成事業を行っている場合があります。お住いの自治体情報をご確認ください。