【津高本院】不妊治療のページです
妊娠を希望する方へ~筋腫手術前の治療薬の新しい選択肢~
子宮筋腫手術前のお薬に新しい選択肢
子宮筋腫は、月経量の増加や貧血、月経痛の悪化だけでなく、不妊や流産の原因になることがあります。
妊娠を希望する方では、子宮を残しながら筋腫だけを取り除く「筋腫核出術」が選択されることがあります。
実は、この手術を安全に行うために、手術前にお薬で筋腫を小さくしておくことがあります。
これまでよく使われてきたのは「リュープロレリン(GnRHアゴニスト)」という注射薬です。一方、近年は「レルゴリクス(GnRHアンタゴニスト)」という飲み薬も使用できるようになりました。
≪今回の研究≫
腹腔鏡下筋腫核出術を受ける女性を対象に、手術前12週間のレルゴリクス内服とリュープロレリン注射を比較しました。その結果、レルゴリクス内服は注射薬に劣らない効果が確認されました。
- 手術中の出血量はほぼ同等
- 筋腫や子宮の縮小効果も同等
- 術後の回復状況も同等
さらに注目されたのは、術後のホルモン回復です。レルゴリクスを使用した方は、月経再開や女性ホルモン(エストラジオール)の回復が早い傾向がみられました。妊娠を目指す方にとっては、手術後できるだけ早く自然なホルモン状態に戻ることも大切なポイントです。
もちろん、どちらのお薬が適しているかは、筋腫の状態や治療スケジュールによって異なります。子宮筋腫の治療では、「筋腫を取る」だけでなく、その先の妊娠まで見据えた治療選択が重要です。
≪出典≫
Kobori, Hiroyuki, et al. “The Effectiveness of Relugolix Compared with Leuprorelin for Preoperative Therapy before Laparoscopic Myomectomy: A Randomized Controlled Noninferiority Study (MyLacR Study).” Fertility and Sterility, vol. 125, no. 5, 2026, pp. 904–913.
