【津高本院】不妊治療のページです
体外受精がうまくいかない原因かも? FIGOタイプ ③ 筋腫と妊娠率改善への挑戦
子宮の奥に隠れた筋腫、実は妊娠の妨げになっているかもしれません
「子宮筋腫があると言われたけれど、子宮の中には飛び出していない③(下記①②ではない)から大丈夫?」
実は近年、FIGOタイプ③筋腫と呼ばれる筋腫が、不妊や着床不全に関係する可能性が注目されています。FIGOタイプ③筋腫とは、子宮の筋肉の中にありながら、子宮内膜に接している筋腫のことです。
米国生殖医学会のガイドライン(Fertil Steril 2017; 108: 416)を示しています。
なぜ治療が難しいの?
- 子宮内から見えにくく、子宮鏡で場所が分かりにくい
- 子宮内膜を傷つけるリスクがある
- 手術が難しい
という問題がありました。
今回の研究で紹介された新しい方法
段階的な子宮鏡手術が紹介されました。
- 手術前に超音波で筋腫位置を正確に測定
- 手術中に目印を付けて場所を特定
- 少しずつ筋腫を露出させながら切除
結果は?
2人の不妊患者さんで下記の良好な結果が得られました。
- 筋腫を完全に切除
- 子宮内膜を温存
- 子宮内癒着なし
さらに、
- 1人は術後3か月で自然妊娠
- もう1人は胚移植後に妊娠
という結果も報告されています。
妊活中の方へのメッセージ
何度も胚移植をしているのに妊娠しない場合、下記が隠れていることがあります。
- 子宮内膜ポリープ
- 慢性子宮内膜炎
- FIGOタイプ3筋腫
特に原因不明不妊や反復着床不全では、子宮の状態を詳しく調べることが大切です。
まとめ
- FIGOタイプ3筋腫は不妊に関係する可能性がある
- 子宮鏡で安全に切除する新しい方法が報告された
- 子宮内膜を守りながら治療できる可能性がある
- 妊娠率改善につながることが期待されている
妊活では卵子や胚だけでなく、「赤ちゃんを迎える子宮環境」を整えることもとても大切です。
📚出典(MLA形式)
Liu, Dongming, et al. “An Intraoperative Localization Method and a Stepwise Surgical Technique for Hysteroscopic Treatment of International Federation of Gynecology and Obstetrics Type 3 Fibroid.” Fertility and Sterility, vol. 125, no. 5, 2026, pp. 932–934.
