【津高本院】不妊治療のページです
帝王切開のキズ跡(CSD)を治す新しい方法「Taurus Tメソッド」①
帝王切開で出産された方の中には、その後「不妊」や「不正出血」に悩まれる方がいらっしゃいます。これは、帝王切開瘢痕部異常(Cesarean Scar Defect:CSD) と呼ばれる状態が原因のことがあります。
今回、日本の研究チームから「Taurus Tメソッド」という新しい手術法が発表されました。
🔎 CSD(帝王切開瘢痕部異常)とは?
- 帝王切開のキズ跡に小さなくぼみ(ニッチ)ができ、そこに血液がたまりやすくなる状態。
- 症状としては:
- 不正出血
- 下腹部痛
- 2人目以降の不妊
などがあります。
💡 新しい「Taurus Tメソッド」って?
従来の手術は、子宮内(ヒステロスコピー)とお腹側(腹腔鏡)の2つの画面を同時に見ながら行う必要がありました。
Taurus Tメソッドでは、3つのステップでより安全・正確に治療できます👇
- マーキング ✏️
ヒステロスコピーで瘢痕の上下を針で印をつける - Taurusサイン 🐂
子宮の角度を工夫し、瘢痕の位置をはっきり見えるようにする - T字型切開 ✂️
縦に切ってから横に切るT字型の切開で、余分な組織を最小限にしつつ病変をしっかり除去
📊 成果は?
- 余分な組織を削りすぎず、瘢痕部を正確に取り除けた
- 不正出血や不妊の改善が期待できる
- 手術の安全性も向上
といった結果が報告されています。
🌱 挙児希望カップルへのメッセージ
「帝王切開をしたから次の妊娠は難しいのでは…」と心配される方も多いですが、医学は進歩しています。CSDによる不妊や症状があっても、新しい手術法で改善できる可能性があります。不安がある方は、ぜひ専門医にご相談ください😊。
📚 出典
- Sako Y, Hirata T. A novel approach for cesarean scar defect repair: translating hysteroscopic markings into laparoscopic precision with the Taurus T method.Fertil Steril. 2025;124(2):378–380. doi:10.1016/j.fertnstert.2025.03.034