【津高本院】不妊治療のページです
PGT-A(着床前遺伝学的検査)は妊娠への近道?
👩⚕️生殖医療専門医の視点から、最新の研究をもとに「PGT-A(Preimplantation Genetic Testing for Aneuploidy:着床前遺伝学的検査)」について、挙児希望カップルのみなさまへわかりやすくお伝えします。
🔎 PGT-Aってなに?
PGT-Aとは、体外受精で得られた受精卵の染色体数を調べる検査です。
これにより「染色体が正常(= euploid)」な胚を選んで移植できるため、
- 妊娠の成立率アップ
- 流産リスクの軽減
- 多胎妊娠のリスク低下
などのメリットが期待されています👶✨。
📊 最新研究からわかったこと
アメリカの大規模研究(2014〜2022年、1万人以上の患者対象)によると…
㉔ The impact of preimplantation…
- 38歳以上の方
→ PGT-Aを行ったグループは、行わなかったグループよりも
✅ 早く妊娠・出産に至りやすい
✅ 出産率も高い(51.2% vs 36.4%)
✅ 流産率も低い - 38歳未満の方
✅ 出産率はPGT-Aあり・なしでほぼ同じ(約70%前後)。
✅ ただしPGT-Aをすると移植回数や採卵回数が少なくて済む傾向も。
💭 注意点もあります
⚠️ PGT-Aには費用がかかる
⚠️ 一部の「モザイク胚(部分的に染色体異常を持つ胚)」は、本当は出産可能性があるのに捨てられてしまうリスクもある
⚠️ 若い方では必ずしもメリットが大きいとは限らない
🌱 まとめ
- 38歳以上の方には、PGT-Aは「妊娠への近道」となりやすい。
- 若い方は、必ずしも必要ではないけれど、「移植回数を減らしたい」「流産リスクを少しでも下げたい」と希望する場合には選択肢になる。
最終的には、年齢・体質・治療の経済的側面をふまえて、主治医と相談して決めることが大切です💬
📚 出典
- Eliner Y, Foley B, Bayer SR, et al. The impact of preimplantation genetic testing for aneuploidy on time to live birth in in vitro fertilization. Fertil Steril. 2025;124(2):281–289. https://doi.org/10.1016/j.fertnstert.2025.04.006