【津高本院】不妊治療のページです
時代の変化と妊活 ― PGT(着床前遺伝学的検査)を選ぶ理由
最近、妊活の場面で「PGT-A(着床前遺伝学的検査)」という言葉を耳にする方も多いのではないでしょうか?この検査は受精卵の染色体の数を調べるもので、流産や妊娠不成立のリスクを減らすことを目的としています。
🔎 PGT-Aってどんな検査?
- 🍼 染色体の数をチェックして、異常のある受精卵を移植に使わないようにします。
- 🎯 単一胚移植でも妊娠率を上げられる可能性があるため、特に高年齢の方で利用されることが増えています。
- 📈 実際、アメリカでは2014年に全IVFの17.2%だったPGT-A利用が、2018年には44.9%まで増えました
⚖️ 社会のルールが変わるとどうなる?
2022年の米国最高裁判所「Dobbs判決」によって、中絶に関する法律が州ごとに大きく変わりました。
- ⛔ 制限が厳しい州では、中絶がごく初期から禁止されることも。
- ✅ 比較的ゆるやかな州では、妊娠24週ごろまで認められる場合も。
このような背景から、妊娠に不安を持つカップルが「できるだけリスクを減らしたい」と考え、PGTを希望するケースが増えているという報告があります。
🧩 研究からわかったこと
- 🧊 調査によると、Dobbs判決の前後でPGT利用の全体割合は大きく変わらなかったそうです。
- ただし、制限が厳しい州ではPGTの利用率が高め(66.8%)、逆に**制限が少ない州ではやや低め(52.4%)**でした
🤝妊活を考えるみなさんへ
- 🌱 「検査をする・しない」は自由な選択です。
- 🧑⚕️ 医師と一緒に、年齢・体の状態・家族計画・生活する地域の制度をふまえて考えましょう。
- 💬 不安な気持ちも含めて相談することが、安心して治療を進める第一歩になります。
📚出典
- Herweck A, Hipp HS. Reproductive treatment in restrictive times: utilization of preimplantation genetic testing after Dobbs. Fertil Steril. 2025;124(2):238–239. doi:10.1016/j.fertnstert.2025.04.002