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妊活を始めたら知っておきたい「葉酸」の話
知っておきたい「葉酸」の話
1. 葉酸ってなに?なぜ大事?
葉酸は、ビタミンB群のひとつで、妊娠初期にとくに重要な栄養素です。胎児の脳や脊髄など「神経管」の正常な形成に必要不可欠とされており、不足すると神経管閉鎖障害(例:二分脊椎、無脳症)を引き起こす可能性があるとされています。
2. 葉酸で防げる障害とは?
- 神経管閉鎖障害は妊娠初期(多くは妊娠6週前後)に起こります。この時期に葉酸がしっかり摂取されていることで、発症リスクをおよそ半分に減らせるという研究結果が複数報告されています。
- ただし、妊娠に気づいたときには、すでに神経管形成の大切な時期が過ぎていることも少なくありません。
- だからこそ「妊活中からの葉酸摂取」がカギになります。

3. いつから葉酸をとればよい?
- 厚生労働省は、「妊娠の1か月以上前から妊娠3か月までは、1日400µgの葉酸サプリメントの摂取を推奨」しています。
- 食事からの葉酸だけでは必要量に届きにくいため、サプリメントでの補助が効果的とされています。
- 脂溶性のビタミンではなく、水様性なので蓄積はできないので、毎日摂取が基本になります。
4. 日本の現状と課題
残念ながら、日本では葉酸摂取の大切さがまだ十分に浸透していません。たとえば、「妊娠前からサプリメントを飲んでいた」女性は全体の15~20%程度にとどまり、海外と比べて神経管閉鎖障害の発生率が高い水準で推移しています。
これを受けて、日本小児神経外科学会は以下のような提言を行っています:
- 小麦粉など食品への葉酸添加の義務化
- 中学・高校での葉酸教育の実施
- 妊娠を希望する女性への継続的な啓発活動
5. 今日からできること
- 妊娠を望む時点で葉酸サプリメントの摂取を開始する
- パートナーと一緒に「未来のこども」のために学ぶ時間をもつ
- 医療機関で栄養相談やプレコンセプションケアを受けてみる
未来の赤ちゃんのために、ほんの小さな一歩がとても大きな守りになります。
📚出典
- 一般社団法人日本小児神経外科学会「葉酸摂取による神経管閉鎖障害のリスクの低減への取り組み」2025年5月
- 厚生労働省 母子健康手帳・葉酸摂取に関する指針
- MRC Vitamin Study Research Group. Lancet 1991;338:131-137
- Berry RJ et al. N Engl J Med 1999;341:1485-1490
- Shlobin NA et al. J Neurosurg Pediatr 2021;27:294-310