【津高本院】不妊治療のページです
子宮の形に"個人差"があるって知っていましたか?
早期発見が命を守った、あるケースのお話
子宮の形には、実は生まれつきの個人差があります。今回は、それが妊娠にどう関わったのか、ある症例をご紹介します。
❓ どんな子宮の形なの?
🫄 単角子宮
子宮(膣上部も)は胎生期にミュラー管という2つの管が寄せ集まって形成されます。
単角子宮は、その管の片側だけ発育した状態です。反対側に、子宮の内部とつながっていない小さな「残存角」という組織が残ることがあります。
❓ そこに妊娠すると、どうなるの?
ごくまれに、この残存角に着床してしまうことがあります。この部分は壁が薄いまま大きくなっていくため、🚨 破裂すると大量出血など命に関わる危険な状態になり得ます。
❓ どうやって見つかったの?
今回のケースでは、🔍 経腟エコーと3D画像による専門的な診断によって、破裂する前の早い段階(妊娠7週台)で発見できました。
症状はほとんどなく、通常の妊娠初期のエコー検査で偶然見つかったそうです。
❓ その後、どうなったの?
状態が安定していたため、🏥 その日のうちに腹腔鏡手術で対応。出血はごくわずか(30mL)、手術時間も45分程度で、✅ 翌日には退院できました。
🌈 まとめ
- 子宮の形には生まれつきの個人差があり、単角子宮もその一つ
- 残存角への妊娠はまれだが、破裂すると命に関わる危険がある
- 専門的なエコー診断で、早期に安全に対応できたケースが報告された
- 「子宮の形が少し違う」と言われた経験がある方は、気になる場合は専門医に相談を
📋 院長からのコメント
残存角妊娠は非常にまれですが、症状がないまま進行し、破裂すると重篤な出血につながる可能性があります。今回の症例は、経腟・3Dエコーによる早期診断が、安全な治療につながった重要な報告です。
ただし、これは1例の症例報告です。子宮形態の違いを指摘された方は過度に心配せず、妊娠初期から専門医による丁寧な確認を受けることが大切です。
📚 出典
Abd Elgani S, Dayan-Schwartz A, Muhlbauer Avni M, Danon D, Kogan L. Laparoscopic excision of a noncommunicating rudimentary horn containing an ongoing pregnancy with cardiac activity: a structured minimally invasive approach. Fertility and Sterility. 2026;125(6):1142-1144.
