【津高本院】不妊治療のページです
男性の思春期の治療、実は将来の"妊娠力"にも関わっていた
~男性の思春期ホルモン治療で知っておきたいこと~男性の思春期が自然に始まらない状態があります。
その治療法によって、将来の妊娠力(精子を作る力)が大きく変わることがある、という報告をご紹介します。
❓ どんな状態のこと?
脳から出るホルモンが少なく、思春期がなかなか始まらない状態を 🧬 性腺機能低下症その一つが 👦 カルマン症候群です。
❓ これまでの治療は?
これまでは、 💊 テストステロン(男性ホルモン)だけを補って、体つきなど二次性徴を整える治療が一般的でした。
❓ それだけでは足りないの?
実は、精巣そのものは育たないままになってしまうことが分かってきています。
テストステロンだけでは、精巣の成長に必要な 🌱 LHという別のホルモンの刺激が得られないためです。
❓ 精巣が育たないと、どうなる?
思春期(12〜19歳頃)にLHの刺激がないと、精巣は小さいまま(2〜3mL、正常は15〜20mL)。
将来、精子を作る力が十分に育たない可能性があります。
❓ 新しい治療法があるの?
はい。
思春期の段階から 🔄 ゴナドトロピン(LHの働きをする薬)で治療することで、精巣がしっかり育ち、将来の妊娠力を保てる可能性が高まることが報告されています。
🌈 まとめ
✅ テストステロンのみの治療では、精巣は育たず将来の妊娠力に影響する可能性がある ✅ 思春期からゴナドトロピン治療を行うことで、精巣の成長と将来の妊娠力を保てる可能性がある ✅ パートナーに思春期の遅れやホルモン治療の経験がある場合は、専門医への相談がおすすめ
📋 院長からのコメント
カルマン症候群では、男性化を促すテストステロン治療だけでなく、将来の精子形成を見据えたゴナドトロピン治療も重要です。思春期から治療を始めることで、精巣の成長と妊孕性を保てる可能性があります。ただし、非常にまれな疾患であり、治療時期や方法は専門医と慎重に検討する必要があります。
📚 出典
Schlegel PN. Male fertility optimization: management of adolescents with Kallman syndrome [Inklings]. Fertility and Sterility. 2026;125(6):1010-1011.
