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インフルエンザワクチンの防腐剤(チメロサール):不安とその根拠を徹底解説

インフルエンザワクチンの防腐剤(チメロサール):不安とその根拠を徹底解説

2025/10/26#研究論文ご紹介

【ご質問内容】

インフルエンザワクチンを接種しましたが、防腐剤であるチメロサールの存在を後から知り、水銀や自閉症との関連について心配です。これについて教えてください。

【当院からの回答】

まず、安心していただきたいのは、現在、日本で使用されているインフルエンザワクチンには、チメロサールを含むものと含まないものの両方があります。

チメロサールはエチル水銀由来の防腐剤で、ワクチンの製造過程で細菌の汚染を防ぐために使用されてきました。ただし、その含有量は非常に少なく、0.004〜0.008mg/mL程度です。これほど少量のチメロサールが胎児や小児に有害な影響を与えるという証拠はありません。

1990年代には、チメロサールと自閉症の関連が懸念されましたが、その後の大規模な疫学研究により、チメロサールと自閉症との間に因果関係はないことが示されました。たとえば、アメリカの研究では、256人の自閉症スペクトラム障害(ASD)の子どもと752人の対照群を対象に、妊娠中から生後7ヶ月までのチメロサールへの暴露が自閉症の発症に影響を与えないことが確認されています。

さらに、エチル水銀は体内で速やかに代謝され、排出されるため、長期間にわたって蓄積する心配もありません。

まとめ

今後もインフルエンザワクチンの接種は、インフルエンザ予防に非常に重要ですので、必要な情報を十分に得た上で安心して接種を続けてください。

≪参照文献≫

  1. Price, C. S., et al. (2010). "Prenatal and Infant Exposure to Thimerosal From Vaccines and Immunoglobulins and Risk of Autism." Pediatrics, 126(4), 656-664. doi: 10.1542/peds.2010-0309
  2. Institute of Medicine (IOM). (2004). Immunization Safety Review: Vaccines and Autism. Washington, DC: The National Academies Press. doi: 10.17226/10997
  3. Pichichero, M. E., et al. (2005). "Mercury Levels in Newborns and Infants After Receipt of Thimerosal-Containing Vaccines." Environmental Health Perspectives, 113(8), 1015-1021. doi: 10.1289/ehp.7712
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