【津高本院】不妊治療のページです
ARTで授かった赤ちゃんの出産リスク ― 男性不妊と女性不妊で違いがある?
体外受精(IVF)や顕微授精(ICSI)といった生殖補助医療(ART)は、多くのご夫婦の夢を支える治療法です。でも「ARTで授かると赤ちゃんにリスクはあるの?」と心配される方も少なくありません。
🔎 研究でわかったこと
ノルウェーで2000〜2021年に生まれた120万件以上の赤ちゃんの出生データを調べた大規模研究があります
- ARTで生まれた赤ちゃんは、自然妊娠に比べると…
- 平均で妊娠期間がやや短い(1〜2日ほど)
- 出生体重が少し軽い(20〜50g程度)
- 帝王切開や早産のリスクがやや高い
- ただし、違いはごくわずかであり、多くの赤ちゃんは健康に生まれています。
👩🦰 女性不妊と 👨🦱 男性不妊での違い
- 女性側の不妊が原因でARTを受けた場合 → 妊娠週数や出生体重の低下がやや大きい
- 男性側の不妊が原因でARTを受けた場合 → リスクはあるものの、女性不妊に比べると軽度
つまり、ARTのリスクは治療そのものだけでなく、不妊の背景要因にも関係していると考えられます。
🌱 ご夫婦にお伝えしたいこと
- ARTでの妊娠は、自然妊娠と比べて少しだけリスクが高まりますが、その差はごく小さく、多くの赤ちゃんは元気に誕生しています。
- リスクを高めているのは「治療」だけでなく「不妊の原因」も影響しています。
- 医師と一緒にご夫婦それぞれの背景を踏まえ、最適な治療法を選んでいくことが大切です。
📚 出典
- Magnus MC, Skåra KH, Carlsen EØ, et al. Use of assisted reproductive technologies for male and female infertility and perinatal outcomes. Fertil Steril. 2025;124(2):270–280. doi:10.1016/j.fertnstert.2025.02.013