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未熟な卵子を救う新しい可能性 ― レスキューIVMとは?
体外受精(IVF)では、多くの場合「成熟した卵子」が受精に使われますが、実際に採卵してみると 約10〜15%はまだ未熟な卵子 が含まれています。これまでは、その多くが「使えない」とされ、破棄されることが一般的でした。
しかし最近、「未熟卵を体外で育てて成熟卵に変える」方法 ― レスキューIVM(in vitro maturation) ― が注目されています。
🔬 レスキューIVMってなに?
レスキューIVMとは、採卵時に得られた未熟卵(GV卵)を、特別な培養液で育てて成熟卵(MII卵)にする技術です。これにより、通常なら使えなかった卵子が受精や胚移植に利用できるようになります。
研究では、培養液の種類によって成熟率やその後の発育に差が出ることが分かっています。特に「ピルビン酸を主なエネルギー源とし、乳酸が低めに調整された培養液」で良好な結果が得られました。
🌱 どんな人に役立つの?
- 卵子の数が少ない方(低反応の方)
採卵で得られる卵子数が限られている場合、未熟卵も利用できるとチャンスが広がります。 - がん治療を控えている方(妊孕能温存)
治療前に採卵した卵子が未熟でも、IVMで救える可能性があります。 - 思いがけず未熟卵が多く採れたケース
従来なら「残念」とされていた状況でも、新たな選択肢になります。
😊 妊活カップルへのメッセージ
「未熟な卵子はダメなんでしょ?」と思う方も多いかもしれません。確かにまだ研究段階で、すべての未熟卵が赤ちゃんにつながるわけではありません。
でも、医療は日々進歩しており、これまで使えなかった卵子がチャンスに変わるかもしれない ― そんな未来が近づいています。
今はまだ「可能性の芽」ですが、それは確かに育っています。妊活中の皆さんにとっても、安心材料のひとつになるでしょう。
📖 出典
Soler N, Cimadomo D, Escrich L, et al.
Rescue in vitro maturation of germinal vesicle oocytes after ovarian stimulation: the importance of the culture media.
Human Reproduction. 2025;40(8):1504–1515.
doi:10.1093/humrep/deaf099