【津高本院】不妊治療のページです
妊娠初期に大切な「葉酸」と「ビタミンB12」:赤ちゃんの居場所を育てる栄養のおはなし
妊娠を考えるカップルにとって、「葉酸をとりましょう」と聞いたことがある方は多いと思います。実は葉酸は、赤ちゃんの体を作るだけでなく、赤ちゃんの居場所=胎盤を育てる力にも関わっていることが分かってきました。
オランダで行われた大規模研究では、妊娠前から葉酸サプリを始めた女性の方が、妊娠初期の胎盤の大きさがしっかりしていたという結果が出ています。一方で、妊娠が分かってから葉酸を始めた方は、胎盤の成長がやや小さめになる傾向がありました。
なぜ胎盤が大事なの?
胎盤は赤ちゃんに栄養と酸素を届ける「命綱」のような存在です。胎盤の成長が順調だと、赤ちゃんの発育もスムーズに進みやすくなります。逆に胎盤が小さいと、妊娠高血圧症候群や赤ちゃんの発育遅延などのリスクが高まることが知られています。
葉酸とビタミンB12の役割
- 葉酸:DNAの合成や細胞の増殖に必要。妊娠初期の細胞分裂の多い時期にはとても大切。
- ビタミンB12:葉酸と一緒に働き、体内での代謝を助けます。ただし今回の研究では、ビタミンB12と胎盤の大きさの間には明確な関連は見つかりませんでした。
実際にどうすればいい?
- 妊娠を望む女性は、**妊娠前から葉酸サプリ(400µg/日程度)**を摂り始めるのが理想です。
- 妊娠に気づいた後でも遅すぎることはありません。できるだけ早めに摂り始めましょう。
- 葉酸を多く含む食材(枝豆、ほうれん草、アボカド、いちごなど)も普段の食事に取り入れると安心です。
- ビタミンB12は魚や肉、卵、乳製品に多く含まれるので、バランスの良い食事を心がけましょう。
まとめ
妊娠前からのちょっとした準備が、赤ちゃんの居場所=胎盤の成長を支え、健やかな妊娠につながります。未来の赤ちゃんのために、今日からできる小さな一歩を始めてみませんか?
≪出典≫
- van Vliet MM, Schoenmakers S, Willemsen SP, Sinclair KD, Steegers-Theunissen RPM. First-trimester maternal folate and vitamin B12 concentrations and their associations with first-trimester placental growth: the Rotterdam Periconception Cohort. Hum Reprod. 2025;40(8):1485–1494. doi:10.1093/humrep/deaf095