【津高本院】不妊治療のページです
体外受精とお子さんの心臓の健康について
近年、体外受精(IVF)を通じて生まれる赤ちゃんは世界的に増えています。新しい研究では、IVFや「自然には少し時間がかかったけれど妊娠できたカップル(=サブフェルティリティ)」のお子さんについて、心臓の健康との関係が調べられました 。
研究でわかったこと
台湾で行われた大規模調査(200万人以上を対象!)の結果、以下のことが分かりました:
- IVFで生まれたお子さんは、自然妊娠のお子さんに比べて先天性心疾患(心臓の生まれつきの異常)のリスクが少し高い
- サブフェルティリティ(自然妊娠はできるが少し時間がかかったご夫婦)でも、リスクはやや上がる
- ただし「高血圧」「不整脈」「心筋症」などの他の心臓病とは明らかな関連は見られなかった
なぜリスクが上がるの?
- この研究では、多胎妊娠(双子や三つ子など) が大きな要因であることも分かりました。
- IVFでは一度に複数の胚を移植することがあり、その結果多胎妊娠が増えます。双子以上の妊娠は、赤ちゃんにとって心臓の負担が増える原因になるのです 。
- つまり「IVFそのもの」だけでなく、「多胎妊娠」がリスクを高める一因になっています。
どうすれば安心できる?
- 心配になられた方もいるかもしれません。ですがご安心ください。
- 研究者たちは「単一胚移植(SET) を進めることで、多胎妊娠を減らし、リスクを下げられる」と提案しています。実際に世界的にも、単一胚移植が推奨される流れになっています 。
- さらに、IVFで妊娠された方には、必要に応じて 胎児心エコー検査 を行うことで、早期に赤ちゃんの心臓の状態を確認できる体制も整っています。
まとめ
- IVFで生まれた赤ちゃんは、自然妊娠に比べて心臓の先天的な病気のリスクが少し高い
- ただし、その多くは「多胎妊娠」が関わっている
- 単一胚移植や胎児心エコーによって、安心して妊娠・出産を迎えることが可能
妊活の道のりにはさまざまな選択肢がありますが、医療の進歩によって「安全に、安心して」赤ちゃんを迎えられるサポートが整っています。どうぞ前向きに、一歩一歩進んでいきましょう。
📖 出典:
- Weng S-S, Huang Y-T, Huang Y-T, Chien L-Y. Fertility status and risk of pediatric cardiovascular diseases: a population-based nested case–control study. Human Reproduction. 2025;00(00):1–10. doi:10.1093/humrep/deaf161