【津高本院】不妊治療のページです
内膜症の"見えないタイプ"、症状だけでは予測が難しいという結果
~エコーで異常なしでも痛みが強い方へ~検査で異常が見つからないのに強い痛みが続く。
そんな時、「表面だけの子宮内膜症(腹膜表在型)」が隠れている可能性があります。
症状から予測できるか、という研究をご紹介します。
❓ どんな研究なの?
検査・エコーで異常が見つからなかった女性229人を対象に、手術で実際に内膜症が見つかるかどうかを症状のパターンから予測できるか調べました。
❓ 結果は?
驚くことに、 📊 症状もエコーも異常なしで手術を受けた方の約47%は、実際には内膜症が見つかりませんでした。
症状の強さだけでは、内膜症がある方とない方をはっきり区別できなかったのです。
❓ 関連が見られた症状は?
🔍 強い月経痛 🔍 3年以上続く痛みの2つは、内膜症がある方にやや多くみられましたが、それでも予測の精度は「中程度」にとどまりました。
❓ 別の集団で確認したら?
研究チームが作った予測スコアを、別の病院の患者さんで確認したところ、 📉 予測の精度はほとんど役に立たないレベルまで下がってしまいました。
❓ じゃあ、どうすればいいの?
症状だけで内膜症の有無を正確に予測するのは、現時点ではまだ難しい、ということです。
研究チームは、症状に加えて新しいバイオマーカーや検査技術を組み合わせることが今後必要だとしています。
🌈 まとめ
✅ 症状が強くても、手術で内膜症が見つからないケースは半数近くある ✅ 強い月経痛・3年以上の痛みは関連がみられたが、予測力は中程度 ✅ 症状だけに基づく予測スコアは、別の集団では精度が大きく下がった ✅ 手術に進むかどうかは、症状だけでなく多角的に判断することが大切
📋 院長からのコメント
強い月経痛や長く続く痛みは内膜症の手がかりになりますが、症状だけで腹膜表在型内膜症の有無を正確に予測することは難しいと分かりました。検査で病変が見つからなくても、痛みが軽い、あるいは気のせいという意味ではありません。腹腔鏡手術を行うかどうかは、症状、画像所見、妊娠希望、ほかの病気の可能性などを含め、主治医と多角的に検討することが大切です。
📚 出典
Reiser E, Tschiderer L, Buchweitz O, et al. Predicting superficial peritoneal endometriosis in symptomatic women with negative examination and imaging. Fertility and Sterility. 2026;126(2):381-390.
