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研究報告

変性細胞が発生した胚盤胞に関する検討(IRB承認番号2024-11) 研究期間:倫理委員会承認日~2025年12月31日

臨床研究のお知らせ:
岡山二人クリニックで2022年7月1日から2024年6月30日までの期間に凍結融解胚盤胞移植を受けられた患者さまへ

今回、当院では「変性細胞が発生した胚盤胞に関する検討」と題する臨床研究を行います。対象となる患者さまは、岡山二人クリニックで2022年7月1日以降に胚盤胞凍結を行い、2024年6月30日までに単一凍結融解胚盤胞移植を受けられた方です。研究の期間は倫理委員会承認日から2025年12月31日です。

2022年に生殖補助医療が保険適用となりましたが、保険診療においては女性年齢や移植回数に制限が設けられており、貯胚も原則認められていません。また現在、胚移植は凍結融解胚盤胞移植が主流とされており、凍結可能とする胚盤胞の基準がその後の移植回数に大きく影響を与えることとなります。

当院では、採卵後5日目(Day5)でGardner分類4以上のグレード(CCグレードを除く)、採卵後6日目(Day6)でGardner分類3以上のグレード(CCグレードを除く)を凍結基準としていますが、凍結するかどうかの判断が難しい場面もあります。特に難しいのは、グレードにCを含む形態不良胚であることが多く、その際タイムラプス画像を遡って見てみると、胚盤胞内に黒ずんだ粒状の構造物が発生し、それが増大していくかのように観察されることがあります。

これは胚盤胞で見られる虚脱(収縮)により発生した変性細胞の一部であると考えられ、虚脱は胚質の低下や妊娠率低下につながるという報告もあります。しかしこのような変性細胞は虚脱と関係なく発生することも確認されています。そして、変性細胞が発生した胚盤胞を凍結し移植した場合の妊娠予後についての報告は、これまで見受けられません。

本研究では、変性細胞が発生した胚盤胞を凍結融解胚盤胞移植した症例の妊娠予後を解析することで、凍結の際の判断基準としての有用性の検討を目的としています。全体で約1000名の患者さまにご協力をいただく予定です。

この研究は、治療介入を伴わない診療録のみを用いた、後方視的観察研究であるため、期間外の個人情報は収集致しません。使用する診療情報は、胚培養結果と妊娠に関してとなります。岡山二人クリニックデータベースから個人情報を削除した後、解析されます。個人情報が外部に漏れることはありません。

本研究の対象となる患者さまで、本研究に参加を希望されない方は、2025年3月31日までに拒否の意思を下記までご連絡ください。その場合でも患者さまに不利益が生じることはありません。この期間以降は誰の情報か分からない状態にして解析が開始されますので、患者さまの情報を削除することができなくなります。

研究に関して御質問のある方は、いつでも下記までご一報ください。ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申し付けください。

研究機関名

医療法人社団 岡山二人クリニック

所在地

〒701-1152 岡山市北区津高285-1

電話番号

086-256-7717

Fax番号

086-256-7667

電子メール

info@futari.or.jp

実施責任者

岡山二人クリニック 院長 羽原 俊宏

主任研究者

岡山二人クリニック 技術部 斉藤 寛恵