臨床研究のお知らせ：
岡山二人クリニックで2009年1月1日から2024年12月31日までの期間に、顕微授精（ICSI）を受けられた患者さまへ

今回、当院では「巨大な第一極体を有する卵子に関する検討」と題する臨床研究を行います。対象となるのは、2009年1月1日から2024年12月31日までの期間に、岡山二人クリニックで顕微授精（ICSI）を受けられた患者さまです。研究期間は倫理委員会承認日から2026年12月31日までです。

第一極体は、卵子が成熟する過程で染色体の一部を放出して形成される小さな細胞で、体外受精において卵子の成熟を判断する指標の一つです。しかし、その大きさについて明確な基準はなく、まれに通常より明らかに大きな第一極体を有する卵子が認められることがあります。当院では、このような卵子を「巨大な第一極体を有する卵子」として取り扱っています。

これまでの報告では、巨大な第一極体を有する卵子は、受精率や胚の発育、妊娠率が低下する可能性が示唆される一方で、健常な出生に至った症例も報告されており、その臨床的意義については十分に明らかになっていません。

本研究では、当院で巨大な第一極体を有すると判定され、顕微授精が行われた卵子を対象に、胚の培養成績や妊娠・出産の経過を後方視的に解析し、その臨床的有用性を明らかにすることを目的としています。解析対象は、約300名分の卵子・治療データを予定しています。

本研究は、診療録のみを用いた後方視的観察研究であり、新たな治療や検査を行うものではありません。使用する診療情報は、岡山二人クリニックのデータベースから個人情報を削除したうえで解析され、個人が特定されることはありません。個人情報が外部に漏れることはありません。

本研究の対象となる患者さまで、研究への参加を希望されない方は、 2026年3月31日まで に拒否の意思を下記までご連絡ください。その場合でも、診療や治療において不利益が生じることはありません。この期間を過ぎると、情報は個人が特定できない状態で解析されるため、削除ができなくなります。

研究に関してご質問がある方は、いつでも下記までお問い合わせください。ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報および知的財産の保護に支障がない範囲で、研究計画書および関連資料を閲覧していただくことが可能です。

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岡山二人クリニック　院長　羽原 俊宏

岡山二人クリニック　技術部　斉藤 寛恵